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魔法少女リリカルなのはStrikerS 第1話 【空への翼】 0071年 4月29日 ミッドチルダ臨海第8空港 スバル・モノローグ『小さい頃から私は、本当に弱くて、泣き虫で。 悲しいこととか、辛いことに、いつもうずくまって。ただ、泣くことしかできなくて』 地上本部局員「うわぁっ!ダメだダメだ!こっちはダメだ!」 「この先に子供が取り残されてるぞ!何とかならないのか!」 「さっき本局の魔導師が突入した!救助は彼女がしてくれる!」 スバル「おとーさん…、おねーちゃん…うわぁああっ。痛いよ…、熱いよ…こんなのやだよう…帰りたいよう…」 スバル「助けてけて…誰か…助けてぇっ……?!きゃぁっ!」 なのは「良かった…間に合った…。助けに来たよ。よく頑張ったね。偉いよ」 スバル「あ…う…う…」 なのは「もう大丈夫だからね。安全な場所まで、一直線だから」 レイジングハート(Upwards clearance confirmation.)「ファイアリングロック、解除します」(A firing lock is canceled.) なのは「一撃で地上まで抜くよ!」 レイジングハート「オーライ、ロードカットリッジ。バスターセット」 なのは「ディバイーン!バスター!」 「こちら教導隊ゼロワン。エントランスホール内の要救助者、女の子一名を救助しました」 地上本部局員「ありがとうございます!さすがは航空魔導師のエースオブエースですね!」 なのは「西側の救助隊に引き渡したあと、すぐに救助活動を続行しますね」 地上本部局員「お願いします!」 スバル「あ…」 スバル・モノローグ『炎の中から助け出してもらって、連れ出してもらった、広い夜空。 冷たい風が優しくて、抱きしめてくれる腕が、暖かくて。 助けてくれたあの人は、強くて、優しくて、かっこよくて。 泣いてばかりで、なにもできない自分が情けなくて。私はあの時、生まれて初めて心から思ったんだ』 0075年 4月 ミッドチルダ 臨海第8空港付近 廃棄都市街 スバル・モノローグ『泣いてるだけなのも、なにもできないのも、もういやだって。強くなるんだって』 スバル「ふっ!ふっ!はぁーっ!」 ティアナ「スバル。あんまり暴れてると試験中にそのオンボロローラーが、イッちゃうわよ?」 スバル「ふぇーっ、ティーアー!ヤなこといわないでー!ちゃんと油も注してきたー!」 スバル・ティアナ「おはようございますっ!」 リインフォースⅡ「さて、魔導師試験の受験者さん2名、揃ってますか?」 スバル・ティアナ「はい!」 リインフォースⅡ「確認しますね?時空管理局陸士386部隊に所属のスバル・ナカジマ二等陸士と」 スバル「はいっ」 リインフォースⅡ「ティアナ・ランスター二等陸士」 ティアナ「はいっ」 リンイフォースⅡ「所有している魔導師ランクは、陸戦Cランク。 本日受験するのは陸戦魔導師Bランクへの昇格試験で、間違いないですね?」 スバル「はいっ!」 ティアナ「間違いありません!」 リインフォースⅡ「はい!本日の試験官を務めますのは、私、リインフォース・ツヴァイ空曹長です。よろしくですよー」 スバル・ティアナ「よろしくお願いします!」 はやて「お、さっそくはじまってるなー。リインもちゃんと試験官してる…。ふふっ…」 時空管理局 二等陸佐 八神はやて フェイト「はやて!ドア全開だと危ないよ。モニタでも見られるんだから」 時空管理局本局 執務官 フェイト・T・ハラオウン はやて「はーい」 フェイト「この二人がはやての見つけた子たちだね」 はやて「うん…ふたりともなかなか伸びしろがありそうなええ素材や」 フェイト「今日の試験の様子を見て、いけそうなら、正式に引き抜き?」 はやて「ん…直接の判断は、なのはちゃんにおまかせしてるけどな?」 フェイト「そっか」 はやて「部隊に入ったらなのはちゃんの直接の部下で、教え子になるわけやからな」 レイジングハート「範囲内に生命反応、危険物の反応はありません」(There is no vital sign in the range,There is no dangerous object either) 「コースチェック、終了です」(Check of the course was finished) なのは「ん、ありがとう。レイジングハート。観察用のサーチャーと、障害用のオートスフィアも設置完了。 私たちは全体を見てようか」 レイジングハート「イエス、マイマスター」 リインフォースⅡ「二人はここからスタートして、各所に設置されたポイントターゲットを破壊。 あ!もちろん破壊しちゃダメなダミーターゲットもありますからね。 妨害攻撃に気をつけて、全てのターゲットを破壊。制限時間内にゴールを目指してくださいです。 なにか質問は?」 スバル「あ…えーっと…」 ティアナ「ありません!」 スバル「ありません!」 リインフォースⅡ「では、スタートまであと少し、ゴール地点で会いましょう、ですよっ!」 ティアナ「レディーッ!ゴウッ!」 はやて「おぉ、始まった始まった」 フェイト「お手並み拝見、っと」 ティアナ「スバル!」 スバル「うん!中のターゲットは私がつぶしてくる!」 ティアナ「手早くね!」 スバル「オッケーイ!」「ロードカートリッジ!リボルバーッ!シューート!」 ティアナ「落ち着いて…冷静に…。…ぁっ!」 スバル「いーいタイム!」 ティアナ「当然!」 フェイト「うん。いいコンビだね」 はやて「そやけど、難関はまだまだ続くよ。特にコレが出てくると、 受験者の半分以上は脱落することになる最終関門…、大型オートスフィア」 フェイト「今の二人のスキルだと普通なら防御も回避も難しい、中距離自動攻撃型の狙撃スフィア…」 はやて「どうやって切り抜けるか…、知恵と勇気の見せ所や」 スバル「いーくぞぉーっ!」 ティアナ「スバル、うるさい!」「よし。全部クリア!」 スバル「この先は?」 ティアナ「このまま上。上がったら最初に集中砲火が来るわ。オプティックハイド使って、 クロスシフトでスフィアを瞬殺!やるわよ!」 スバル「了解!」 フェイト・はやて「あっ…!」 なのは「んっ…」 ティアナ「5!4!3!2!1!」 スバル「ふっ!」 スバル・ティアナ「ゼロ!」 ティアナ「クロスファイヤーッ!」 スバル「リボルバーッ!」 スバル・ティアナ「シューッ!ト!」 フェイト「なるほど…これは確かに伸びしろがありそうだね」 はやて「ふふっ、そやろ」 フェイト「残るは、最終関門」 スバル「イエーイ!ナイスだよティア!一発で決まったね!」 ティアナ「ま、あんだけ時間があればね。」 スバル「普段はマルチショットの命中率あんま高くないのに、ティアはやっぱ本番に強いなー!」 ティアナ「うっさいわよ!さっさと片付けて、次に…!」 スバル「ん?」 ティアナ「スバルっ防御!」 スバル「うわっ!」 ティアナ「んあっ!」 スバル「ティア!」 はやて「…!なんや?」 フェイト「サーチャーに流れ弾が当たったみたいだけど…」 なのはトラブルかな…?リィン、一応様子を見に行くね」 リインフォースⅡ「はいです、お願いします」 レイジングハート「私もセットアップしますか?」(Am I set up?) なのは「そうだね。念のためお願い」 レイジングハート「オーライ、バリアジャケットスタンディンアップ」 スバル「ティア!」 ティアナ「騒がないで。なんでもないから!」 スバル「嘘だ!グキッっていったよ!捻挫したでしょ?」 ティアナ「だから何でもないってっ、くっ。あ、た…」 スバル「ティア…。ごめん、油断してた…」 ティアナ「あたしの不注意よ…。アンタに謝られると、かえってむかつくわ。走るのは無理そうね…。最終関門は抜けられない」 スバル「ティア…」 ティアナ「あたしが離れた位置からサポートするわ。そしたら、アンタひとりならゴールできる」 スバル「ティア!」 ティアナ「うっさい!次の受験の時はあたし一人で受けるつってんのよ! スバル「次って、半年後だよ?」 ティアナ「迷惑な足手まといが居なくなれば、あたしはその方が気楽なのよ」「わかったらさっさと…でっ…!ほら、はやく!」 スバル「ティア、あたし、前に言ったよね。 弱くて、情けなくて、誰かに助けてもらいっぱなしな自分がイヤだったから管理局の陸士部隊に入った…」 「魔導師を目指して、魔法とシューティングアーツを習って、人助けの仕事に就いた…」 ティアナ「知ってるわよ。聞きたくもないのに、何度も聞かされたんだから」 スバル「ティアとはずっとコンビだったから、ティアがどんな夢をみてるか、 魔導師ランクのアップと昇進にどれくらい一所懸命かも、よく知ってる! だから!こんなとこで、私の目の前でティアの夢をちょっとでもつまづかせるのなんてイヤだ! 一人で行くのなんて、ぜったい嫌だ!」 ティアナ「じゃあどうすんのよ!走れないバックスを抱えて、残りちょっとの時間でどうやってゴールすんのよ!」 スバル「裏技!反則取られちゃうかもしれないし、ちゃんと出来るかもわからないけど…うまくいけば二人でゴールできる!」 ティアナ「本当?」 スバル「あ、あー、えーと、その、ちょっと、難しいかもなんだけど…、ティアにもちょっと無理してもらうことになるし… よく考えるとやっぱり無茶っぽくはあるし…そのなんというか、えと、ティアがもしよければっていうか…あの…」 ティアナ「うあーっ!イライラする!グチグチいっても!どうせアンタは自分の我が儘を通すんでしょ?! どうせ私はアンタの我が儘に付き合わされるんでしょう?!だったら、ハッキリ言いなさいよ!」 スバル「二人でやれば、きっと出来る。信じて、ティア」 ティアナ「残り時間、3分40秒。プランは?」 スバル「はっ…うん!」 はやて「お、出てきた」 フェイト「うん。あれ…?だけど…」 はやて「あっ!直撃!?」 フェイト「ん、違う…」 はやて「高速回避?いや、ちゃうなぁ…」 フェイト「あの子、ティアナは囮」 はやて「ということは…」 ティアナ「フェイクシルエット…コレ、めちゃめちゃ魔力食うのよ…。あんまり、長く保たないんだから…、 一撃で決めなさいよ!でないと、二人で落第なんだから!」 スバル「うん!」『私は空も飛べないし、ティアみたいに器用じゃない。遠くまで届く、攻撃もない。 できるのは、全力で走ることと、クロスレンジの一発だけ!だけど、決めたんだ。 あの人みたいに、強くなるって!誰かを、何かを、守れる自分になるって!』「ウイング!ロード!」 ティアナ「行って!」 スバル「いーーっくぞおおおおおーっ!でやあああああっ!うぉおおおおおっ!うっおおおおおっ!」 「一撃!ひっっとおおおぅ!ディバイーン!バスタアアアッ!」「はぁっはぁっはぁっ…」 ティアナ「やった?」 スバル「なんとか…! ティアナ「残り、あと1分ちょい。スバル!」 スバル「うん!」 リインフォースⅡ「あ!来たですねー!」 スバル「あと何秒?」 ティアナ「16秒!まだ間に合う!」 リインフォースⅡ「ハイ!ターゲット、オールクリアです!」 スバル「魔力!ぜんかいいいいいいっ!」 ティアナ「ちょっ!スバル!止まるときのこと考えてるんでしょうね?」 スバル「え?あっ…!」「うわぁっ!」 ティアナ「嘘ぉ!」 リインフォースⅡ「あ、なんかチョイヤバですー」 スバル・ティアナ「うわあああああああっ!」 なのは「アクティブガード…、ホールディングネットもかな…」 レイジングハート「アクティブガード、アンド、ホーディンネット」(Active Guard and Holding Net.) リインフォースⅡ「んんんんんっ!二人とも!危険行為で減点ですっ! 頑張るのはいいですが怪我をしては元も子もないですよ!そんなんじゃ、魔導師としてはダメダメです!」 ティアナ「ちっさ…」 リインフォースⅡ「まったくもう!」 なのは「ハ、ハハハ。まーまー」「ちょっとびっくりしたけど、無事で良かった。とりあえず試験は終了ね。お疲れ様」 スバル「あっ、んっ」 リインフォースⅡ「むーっ」 ティアナ「あっ」 なのは「リィンもお疲れ様。ちゃんと試験官できてたよ」 リインフォースⅡ「わーい!ありがとうございます!なのはさん!」 なのは「まぁ、細かいことは後回しにして…、ランスター二等陸士」 ティアナ「あっ、はいっ」 なのは「怪我は足だね。治療するからブーツ脱いで」 リインフォースⅡ「わっ!治療なら私がやるですよ!」 ティアナ「あ、えと…。すみません…」 スバル「なのは…さん」 なのは「うん」 スバル「ああっ!いえ、あの!高町、教導官、一等空尉!」 なのは「なのはさんでいいよ。みんなそう呼ぶから」「4年ぶりかな?背、伸びたね。スバル」 スバル「…っ!えと、あの…あの…」 なのは「うん…また会えてうれしいよ」 スバル「うっ…」 はやて「さて…、なのはちゃん的に二人はどやろ?合格かなぁ?」 フェイト「ふふっ。どうだろうね?」 次回予告 なのは・フェイト「きっかけとはじまりは4年前の空港火災。炎のなか、いくつかの出会いがあって、 いくつかの決意がそこから生まれて。 次回、魔法少女リリカルなのはStrikerS 第2話 機動六課 Take off!」
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第3話 歩み、止まるとき…。 警視庁、マスコミに出された声明後…3時間後。 時刻16時20分。 場所、井の頭公園…。 ワゴン車から、ゴミのように投げ出される1人の男。 それを呆然と見つめているホームレス。 ワゴン車から下ろされた男は、口にガムテープを張られており、意識を失っているようだった。ワゴンはすぐに出て行く。 下ろされた男はスーツを着たままの状態だった。 時刻17時00分 近隣警察に、倒れている男の人を確認したという連絡が入り交番警察が確認、拉致されていた政府の金融副大臣であることを確認。 至急、救急車から搬送されることになる。 金融副大臣は、怪我もとくにないようである。 この間に、ゴッサムシティのジェームズ・ゴードン市警本部長から、解放された人質にたいして徹底的な危険物等の確認をという要請が入るが、 解放による一時期の興奮状態によるものと、情報の錯乱により、その警告は届かない。 時刻17時30分 救急車で搬送される金融副大臣の容態を含めた緊急特別番組が編成され、報道される。 ジョーカーの人質解放ということに、マスコミは一斉に報道を開始し、事件の経緯や、 今後も人質が解放されていくのではないかという、肯定的意見が占める。 高町なのはは、自宅にてフェイト・T・ハラオウンのガス摂取による容態を見ながら、テレビを眺めていた。 あのジョーカーという人間が……どこか釈然としないが、 それでも自分たちの行った行動が一定の成果をあげたのではないかということを少し嬉しく感じてはいた。 時刻17時40分 救急車が都内の大学病院に到着…。 報道陣が集まる中、救急車からでてくる副大臣の姿。 そこに黒い影が現れた。 カメラが映し出したのは、黒きマスクの存在…バットマンの姿。 バットマンは、移動ベットに寝かされている副大臣の服をめくり、そこに大きな手術跡があるのを見つける。 バットマンはその長年の勘…なのはやフェイトとは違う、 その強い心と供に…知り尽くしたジョーカーという存在から、その移動ベットを蹴り、関係者から離す。 警備がバットマンを拘束しようとするが、そこで起きた光景に誰もが目を奪われた。 爆発……。 そう、それは人間の身体に設置された爆弾である。 拉致した人間の内部に爆弾を設置し、解放、人が集まってきたところで爆発させる。 効果的かつ、恐怖、そして自分自身はまったくリスクがないというおぞましい人間爆弾。 その光景は、日本中が注目する中で最悪の形で起きてしまった。 『アァハハハハハハ~~!!私は、約束どおり人質を解放したぞ?これがお望みだろう? 日本国民の諸君!!これからも、1人ずつ解放していってやる。 そして蝙蝠男、久しぶりだな~?お前も含め、この俺に戦いを挑んだものすべてを屈服させてやる。 アァ~ハハハハハハハハ!!!』 ジョーカーの声明は、憎悪を通り越して恐怖を植えつけた。 警視庁は声明を避け、今後の捜査方針を大きく考え直す必要が出てきた。 なのはは、言葉を失った。 いまだかつて、このような敵とは戦ったことがない。 これが…私たちの今の敵。空を飛ぶことも、魔法という力を持つことも出来ない相手だというのに… その存在は私たちを凌駕しようとしている。 これがあのバットマンという人が言っていた私たちではジョーカーには勝てないという意味? 『…君たちではジョーカーには勝てない』 そんなことはない。 確かに、あの狂気は凄まじいものがあるけれど…私たちには私たちのやり方がある。 人を救うこと、誰だって話しをすればわかるはずだから。 都内の警察官の増員を行い、すぐに解放された人質を見つけ出せるようにする一方で爆発物処理班を待機させ、 すぐに処理できるように準備を進める。 だが、広範囲をまわせる余裕も無く、テレビでこの様子をみた人たちは、怯えと恐怖を抱きながら生活を送ることになる。 「!?」 なのはの、パソコンの画面にヴィヴィオの携帯の電波が再び受信される。 ヴィヴィオや、フェイトの携帯は特殊であり、その場所がすぐ特定できるよう、管理局の技術を用いている。 再びこれを受信した…。まさか!?ヴィヴィオが…。 なのはは、立ち上がり、レイジングハートを持つ。 今度こそ…止めないと。 「なのは…私も」 「フェイトちゃんは…待っていて」 「だけど!」 なのはは、頭を振って起き上がろうとするフェイトの身体を優しく抱きしめ 「…今度は私の番。絶対にヴィヴィオをつれてくるから」 「うん……気をつけて、なのは。あの人は…」 「わかってる」 夜空に飛び出すなのは。 そう、わかっている…あの人は……私たちの考えが通用できる人じゃない。 腕時計型のレーダーでヴィヴィオの位置を探るなのは。 東京都内のネオンの光の中…この中で再び、被害者が解き放たれ、爆発するようなことがあれば、パニックになる。 レーダーの示す場所は、旧テレビ局跡地。 ここは…解体工事が行われるといわれながらも、その莫大な費用の前に、なかなか取り壊しが行われていない場所である。 なのはは、警戒を緩めずに、レーダーの示す場所を目指す。 暗闇の中で、なのははレイジングハートを握り、止まる。 銃撃…、ピエロ仮面のものたちが機関銃を撃ちこんで来る。 なのはは、レイジングハートを床に差して、床を破壊する。 バランスの崩れたピエロ仮面たちはそのまま落ちていく。 なのはは、やはりここにジョーカーがいるのだと思い、先に進む。 「…なぜ、来た?」 振り返った、なのはは、レイジングハートを向けかまえる。 そこに立つ黒きマスク…バットマンに向けて。 バットマンは、動揺する様子もせず、なのはを見つめる。 「ジョーカーを止めるのは私だけだ。邪魔はするな」 そういってバットマンは、なのはの、隣を通り過ぎようとする。 「私の仲間を助け出すためまでは、諦めない」 なのは、通り過ぎようとしたバットマンを見ずに、そう告げる。 「…お前の力、能力…どれをとってもジョーカーには敵わないだろう。だが、お前の仲間はジョーカーに負けた。なぜだとおもう」 「……」 なのはは、答えられない。 ここにくるまで自問自答してきた。 あの場所で言われた言葉…バットマンにはあって私にはないもの。 それは一体なにかと…。 「…それは、お前にある心の弱さだ」 「!」 なのはは、バットマンを見る。 バットマンは歩き続けながらはっきりと答えていた。 「アハハハハハハハ、蝙蝠男。はるばる異国の地にようこそ。俺のショーは気に入ってくれたかな?」 正面の扉が開き、そこにたつ、ジョーカー。 にやけた表情でジョーカーは私たちを見つめる。 「…御託はいい。来るならこい」 バットマンは冷静に答える中で、なのはには、そんな余裕が無かった。 焦り…、ヴィヴィオがいつ、何時にあの人間爆弾にさせられるかわからないからだ。そのときジョーカーの後ろにいる人質たちの中にヴィヴィオの姿がはっきりと見えた。 「ヴィヴィオ!!」 なのはは、コンクリートを蹴り、その距離を一気に縮める。 レイジングハートを持ち、そこにいるジョーカーに振り下ろした。 相手を気絶させるくらいなら。だが、そのレイジングハートはジョーカーの身体にあたったにもかかわらず、すり抜けてしまう。 なのはは、息を呑み、人質達に手をやるが、それらもすり抜けてしまう。 これはグラフィックス映像…。 「アハハハハハハハハ、なるほどお嬢さんの狙いがよくわかったよ。 なんで俺をつけ狙うのかわからなかったからな。アハハハハハハハハ」 ジョーカーの声だけが響きわたる。 なのはは、自分がとんでもない過ちを犯したことに今になって気がつく。 そう、これは罠だったのだ。 私たちを呼び出して、そして…私たちが誰を助けだしたいかという…罠。 「それでは、お嬢さん、バットマン…ごきげんよう」 バットマンはすぐに何が起こるか気がついて、呆然としているなのはを抱え、建物から飛び降りる。 それと同時に、あちこちの柱が爆発し、建物が崩れていく。 噴煙の中、なのはを、地上に下ろすバットマン。 なのはは、地面にたちながらも、なおも、ふらついた足取りでいた。 自分のせいでヴィヴィオを危険な目に合わす事となったことへの絶望…。 「…どんな敵にも、話せば通じる…そう思っているんじゃないか」 うつろな顔でバットマンを見る、なのは。 「正義の味方では、そこまでが限界だな」 「…あなたは違うの?あなたは…正義の味方じゃないの?」 バットマンは、なのはに、顔を向ける。 「違う。私は…悪人にとっての『恐怖』だ」 「きょう…ふ?」 「すべての人間に優しい、正義の味方では…悪人はのさばり続ける。私はそんな悪人の恐怖として存在している」 すべての人間に、なのは達のやり方は通じない…。 「悪に憎まれることを…恐れるな。人間には様々な面がある。 友人、仲間、社会…それらに向ける顔が全て同じではないのと同様に、これもまた違う1つの面。 私という存在を、ある人はヒーローと唱え、ある人は犯罪者と罵る。 それでいい…それが私、バットマンという存在だ」 そういうと、バットマンは噴煙の中、姿を消す。 「…私は」 なのはは、答えが出ない状態で…ただ、立ち尽くすことしか出来なかった。 前へ 目次へ 次へ
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ロストロギア――かつての文明の遺物。超高度技術や魔法。それら指定遺失物を総じてロストロギアと呼ぶ。 次元世界全てに危機を及ぼす可能性を秘めたそれは、時空管理局によって最優先に回収され、厳重に保管される。だが、それでも悪意ある者の手によって、もしくは自らの意思で次元世界に散らばるロストロギアは時に大きな事件を引き起こす―― Extra Task01 「異界の来訪者」 「まったく……やれやれだ」 クロノ・ハラオウンは誰にともなく、ひとりごちた。外見は二十歳かそこらの立派な青年だが、どこか幼さを感じさせる顔つきをしている。 次元空間航行船『アースラ』。船内通路を歩きながらクロノは疲れた目を押さえた。このところ忙しく、まともに休養もしていない。この仕事を選んだ時から分かってはいたが、たまに退屈が恋しくなることもある。 ブリッジの扉をくぐると、すぐに管制担当のエイミィに声を掛けられた。 エイミィ・リミエッタ。古い付き合いである彼女をクロノはパートナーとして信頼している。 「あっ、クロノ君!大変、大変!」 「どうした?エイミィ」 すぐにモニターに目をやる。モニターの多くの情報を瞬時に処理していき、 「これは……」 クロノは大きく目を見開いた。 「百鬼界の周辺に次元震を感知!?」 百鬼界――それは正確には世界の一つとしては数えられていない。次元の狭間に封印されたその世界には、昔から誰も立ち入ることはなく、誰も出てくることはない。クロノもその名前しか聞いたことはなかった。 「今、原因を調査中。だけど百鬼界は、第97管理外世界――なのはちゃん達の世界だね。そこの近くだし、地球とも関連があるみたい。詳しくはユーノ君に調査を頼んであるから」 手早く報告を済ませたエイミィはすぐに席に戻った。 ロストロギアが関わっている可能性もある。どうやらまた忙しくなりそうだ。クロノは軽くため息を吐いた後、すぐに気を引き締め直した。 プレシャス――それは危険な力を持つ秘宝。古代文明の遺産、超科学の兵器、奇妙な美術品、地球の自然を由来とする宝石や動植物、想像でしかありえないような幻獣。 これら様々なものの総称がプレシャスである。そしてその中には、遥か宇宙から地球に飛来したものもあるという。 別世界をわたってきた秘宝。そんなものが存在する可能性も0ではないかもしれない―― 「おしっ!ミッション完了!」 ビルを包む炎は、通常を上回る放水によって完全に鎮火し、負傷者は無し。 高岡映士は上機嫌で変身を解く。全身に纏った銀の光が消え、茶髪の青年――髪の一部が白い――が現れた。歳は二十代前半だろうが、老成しているような雰囲気も感じられる。 銀のジャケットの背中にはSearch Guard Successor とロゴが入っている。そのロゴは彼がサージェス財団の人間であることを示していた。 正式名称『SGS―foundation』。通称『サージェス』とは貴重な宝を回収・保護する民間団体である。プレシャスを災害救助に利用するサージェスレスキューが現在の彼の任務だ。 消防車型のビークル『ゴーゴーファイヤー』を基地へ帰し、彼は歩き出した。空は晴れ、陽射しが心地いい。たまには歩いて帰るのも悪くない。 キュウリを懐から取り出し、かじりながら街を散歩する内に、ふと周りを見回す。どうやら路地裏に迷い込んだようだ。人の気配は消え、先程までの太陽には雲が掛かりだしていた。 なにかがおかしい――映士はそう感じ始めていた。消火に当たったビルはサージェスの近くだ。知った道で自分が迷うはずがない。 肌が粟立つ。空気の流れが変わった。五感の全てが映士に異常を告げている。 (まさか……結界?) それを感じることができるのは、映士の生まれと過酷な修行故だろう。だが、この結界は映士が学んだものともまた違う気がする。 警戒しつつ歩き続ける。変わらず人の気配はない。 代わりに別の気配が急激に膨れ上がる。肌にひりつく殺気だ。 映士は専用武器『サガスナイパー』を槍状に変形させた『サガスピア』を握り締める。こんなこともあろうかと、変身前から持ち歩く癖が幸いした。 「はっ!」 後ろから振り下ろされた小型の鎌を受け止め、同時に敵の腹を蹴り飛ばす。 「手前ぇはっ!カース!」 石に魔力を込めた人形――古代ゴードム文明の大神官ガジャの使役していた戦闘員。これまで最も多く戦った雑魚だろう。 「なんで手前ぇらが!?」 だがガジャは最終決戦に破れ、海に沈んだはずだった。操る者のいないはずの人形を前に映士は問わずにいられなかった。 当然答えるはずもなく、カースは距離を詰めてくる。背後にも三体のカースが現れた。 「仕様がねえっ!まずは手前ぇらを片付けてからここから出るか!」 左手の腕時計『ゴーゴーチェンジャー』のカバーを開き、文字盤に触れる。 「スタートアップ!」 映士が叫ぶと同時に全身が銀の光に包まれ、『アクセルスーツ』を身に纏う。ほぼ全身が銀色、足から首まで身体の中心を黒のスーツ。頭部の角の様なアンテナが特徴的だ。 ボウケンシルバーはサガスピアを振り回し、最初に前のカースに袈裟斬りに切りつける。そのまま身体を回転させ、背後のカース二体を薙ぎ払う。一対四であろうと、カースごときに後れをとることはなかった。火花を散らし仰け反ったカース三体は耐え切れず、爆発し、四散した。 「よっしゃあっ!」 だが、カースは四体いたはずだ。背後にいたはずの残りのカースは振り向いた先にはいない。 瞬間、背後に滑り込んだ影に振り向く。 カースの鎌が風を切り、目前まで迫っていた。だが、その鎌は見えない壁に阻まれる。カースは何が起こっているのか理解できず、鎌をガンガンと叩きつけるのみだった。 シルバーは自分の懐に目を下ろす。 そこには――少年が両手をカースに向け、突き出していた。 「早くっ!早く止めを刺して下さい!!」 一瞬混乱したが、すぐにサガスピアをサガスナイパーへ切り替え、カースの頭目掛け撃ち込む。ビームの連射を至近距離から受けたカースは爆散した。 「「は~~っ」」 シルバーも少年も張り詰めた緊張を解いたのか、大きく息を吐き出した。同じモーションで膝に手を当てた二人の目が合う。少年は気まずそうに苦笑する。 さっき飛び込んできたのはこの少年だったのか。少年は見た目、14、5歳。金の長髪の上、眼鏡を掛けているため、中性的に見える。実際、最初は少女かと思ったくらいだ。 周りにもう敵がいないのを確認し、変身を解除する。 「それで坊主、お前はなんなんだ?」 少年は一度、映士を上目遣いで見た後、深呼吸した。 「えっと、僕はユーノ・スクライアと申します。魔導師です。あなたは……高岡映士さん、ですよね?『アシュ』についてお聞きしたいことがありまして――」 「お前、何でアシュを知ってる!?それに魔導師だと?」 ユーノが最後まで言い終わる前に、映士は彼に詰め寄っていた。 『アシュ』。それは映士にとって忘れることなどできない言葉だった。 人類の進化の過程で別の道筋を辿った高等生物。それがアシュである。その言葉通り、人間の亜種といえる。 好戦的で人間を敵視していた彼らは一部を除き、次元の狭間の百鬼界へと追放、封印された。逃れたアシュを抹殺し、アシュの封印を監視するもの。それが映士の一族、高岡家である。 だが、映士自身の身体の中にも、アシュの血が半分流れていた。それ故、彼はアシュの討滅に全てを賭けていた過去がある。 「お、落ち着いて下さい!これから順に話しますから!」 ユーノは驚き、映士をなだめようとする。映士が落ち着いたと見ると、ぽつりぽつりと話し出した―― 「魔導師……、それに時空管理局ねぇ……」 ユーノから聞かされた説明は、これまでの映士の常識を遥かに超える、とても信じ難いものだった。 「信じられないのも無理はないかと思います。でも、事実なんです。なんらかの理由により、百鬼界とこの世界が繋がろうとしているんです」 だが、戦闘での彼の結界術をこの目で見てしまうと信じざるをえない、とも思う。それにさっきのカース達、何かが起ころうとしているのは間違いないだろう。アシュが関係しているならなおさらだ。 「つまり、俺様はアシュの情報提供と調査の協力をすればいいんだな?」 ユーノはようやく理解が得られたのが嬉しいのか、少し表情が和らいでいる。 「はい。それと……この世界に原因となるロストロギアが存在しているかもしれません。その時は――あなた達ボウケンジャーに探索と回収の協力をお願いしたいんです」 「おう!プレシャス回収なら、ボウケンジャーに任せときな!」 映士はそう言って力強く頷いた。 『轟轟戦隊ボウケンジャー』 それはサージェスによって組織された秘密部隊。危険なプレシャスを回収し、プレシャスを狙う悪と戦い続けている。 その本拠地たる博物館『サージェスミュージアム』の奥にプレシャスが、そしてボウケンジャーの基地が存在する。 だが、そのメンバーが待機するサロンには、一人の青年が暇そうに座っているだけだった。 黒を基調としたジャケットの青年。普段は鋭く研ぎ澄まされたその眼も、今は眠たげに半分閉じられている。 伊能真墨――ボウケンブラックであり、現在ボウケンジャーのリーダーでもある彼は、退屈していた。このところ出動も少なく、ほとんど学芸員の仕事しかしていないのだ。 プレシャスを悪用しようとする連中――『ネガティブシンジケート』が減ると同時に出動回数も減ってしまった。別に戦いがしたいわけではない、だが、冒険の機会が減ってしまったのが退屈なのだ。 一年半ほど前のガジャとの決戦に勝利した後、ガジャは深い海の底で眠りに就いた。 恐竜遺伝子と掛け合わされ誕生した『ジャリュウ一族』も、長にして創造主のリュウオーンを亡くして以来、鳴りを潜めている。 忍者集団『ダークシャドウ』は、他の組織のように人類滅亡を企てているわけでもない、ただの営利目的の小悪党だ。その上、好戦的な副頭領『闇のヤイバ』の裏切りと死により、随分と大人しくなった。 映士と深い因縁のある『アシュ』。わずか数人に何度もピンチに陥ったが、今では封印されていないアシュは全て倒した。 その後、前リーダーのボウケンレッドと副リーダーのボウケンピンクは仲良く?宇宙へプレシャスを探しに旅立っていった。 今に不満はない。だが、宇宙へ冒険に行ったボウケンレッド――明石暁を少し羨ましく感じているのも事実だった。 「どうしたの?真墨」 いつの間にか黄色のジャケットを着た女性が真墨の顔を覗き込んでいた。両端で結んだ髪が、突然目の前に垂れ下がり、思わず椅子から転げ落ちそうになる。 「なんだ菜月か。なんでもねえよ」 真墨はうざったそうに片手を振って答える。 彼女はボウケンイエローこと間宮菜月。真墨の入隊以前からの仲間で、最も古い付き合いといえるだろう。 「暇そうですね。チ~フ」 その内、ブルーのジャケットを着た軽薄そうな男も入ってきた。 最上蒼太――ボウケンブルーであり、菜月や真墨よりも先にボウケンジャーに入隊していたが、真墨がリーダーになったことを不満に思っている様子もない。たまにからかい半分で「チ~フ」とか呼んでくるだけだ。 結局、未だ新しいレッドとピンクは入ってきていない。出動しても、ビークルを発進させる機会も少なければ、合体する機会はもっと少ないのだ。真墨を含む三人に、ここにはいないが、ボウケンシルバーの高岡映士の四人で事足りてしまうのだった。 「お~い。みんな集まってるね。」 三人で他愛もない会話を交わしていると、モニターから声が聞こえた。 そして逆さにした白いコーン(円錐)に手や顔を付けたCGキャラクターが現れる。 「なんだ。ボイスか」 真墨がボソっと漏らすと 「なんだ、じゃないでしょブラック君。なんだ、じゃ。え~、今日はみんなにちょっと用事があるんだ」 耳に障る加工音声で喋るCG。ミスター・ボイスと呼ばれるそれはボウケンジャーの司令官的な存在だ。サージェスの命令をボウケンジャーに伝えるのだが、真墨は実際に会ったことはない。 「なんだよ。用事って」 「新しいピンクとレッドの面接をしてもらおうかと思ってね。ほら、ブラック君の時もレッド君が決めてたし、君達の意思も大事だから。お~い、入ってきて~」 間の抜けた声でボイスが呼ぶよりも先に、ドアを開けて入ってきたのは二人の女性。いや――女性と子供が一人ずつ、と言ったほうが適当だろうか。 一人はピンクの長い髪を後ろで束ねた女性。かなりの美人だが、鋭い刀剣のような雰囲気を漂わせている。 もう一人の子供は、緋色の髪を三つ編みにして二つに分けている。普通にしていれば可愛いのだろうが、何が気に入らないのか、噛み付きそうな目でこちらを睨んでいる。 「ええ~~!!」 三人ともが声を上げ驚いた。言うまでもなく、子供に。 だが、この二人との出会いが真墨の退屈を流し去ってしまうことになるとは、まだ、この時点では気付くはずもない。 目次へ 次へ
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魔法少女リリカルなのはStrikerS 第16話【その日、機動六課(前編)】 スバル「戦闘機人戦以降、緊急出動は何故だか全然無くなっちゃいました。 六課に出向してきたギン姉と一緒に私たちは、訓練、訓練、また訓練の日々。 ヴィヴィオも元気に笑うようになって、なのはさんも、何だか嬉しそうで。 フォワードチームも副隊長たちも、皆凄く元気。何か、どんな事件が来ても絶対無敵! な、気がするんだ。だから父さん。私たちは大丈夫ですよ。じゃあ、またメールするね。スバルより」 はやて「明日14時の開会に備えて、現場の警備はもう始まってる。 なのは隊長と、ヴィータ副隊長、リイン曹長とフォワード四名はこれから出発。ナイトシフトで警備開始。 私とフェイト隊長、シグナム副隊長は…明日の早朝に中央入りする。それまでの間、よろしくな!」 「はい!」 なのは「あれ?ヴィヴィオ。どうしたの?ここは危ないよ?」 アイナ「ごめんなさいね、なのは隊長。どうしてもママのお見送りをするんだって」 なのは「ん~。駄目だよ、ヴィヴィオ。アイナさんに我侭言っちゃ」 ヴィヴィオ「ごめんなさい」 フェイト「なのは、夜勤でお出かけは初めてだから、不安なんだよきっと」 なのは「あ~、そっかぁ。なのはママ、今夜は外でお泊りだけど、明日の夜にはちゃんと帰ってくるから」 ヴィヴィオ「絶対?」 なのは「絶対に絶対」 ヴィヴィオ「う?」 なのは「良い子で待ってたら、ヴィヴィオの好きなキャラメルミルク作ってあげるから。ママと約束ね」 ヴィヴィオ「うん!」 スバル「それにしても、ヴィヴィオ。ほんとに懐いちゃってますね~」 ティアナ「全く」 なのは「そうだね。結構厳しく接してるつもりなんだけどなぁ~」 キャロ「きっと分かるんですよ。なのはさんが優しいって」 なのは「あははは…」 リィン「もういっそ、本当になのはさんの子供にしちゃうとか!」 なのは「受け入れてくれる家庭探しはまだまだ続けるよ。良い受け入れ先が見つかって、 ヴィヴィオがそこに行くことを納得してくれれば」 エリオ「納得しない気が…」 キャロ「うん」 なのは「え~!」 スバル・ティアナ・エリオ・キャロ「うん、うん」 なのは「あぁ…そりゃ、ずっと一緒にいられたら嬉しいけど、本当に良い行き先が見つかったら、ちゃんと説得するよ? 良い子だもん。幸せになって欲しいから」 なのは「ぁ…まぁ!えーと。そんな家庭が見つかるまでは、私が責任もって守ってくよ。それは、絶対に絶対」 スバル「ですね!」 キャロ・エリオ「はい!」 六課の待舎にいるフェイトのところへリンディから連絡 ヴィヴィオ「リンディママはフェイトママのママ」 フェイト「うん」 ヴィヴィオ「こっちのママも、フェイトママのママ…」 フェイト「そうだよ。テスタロッサのお家の、プレシア母さんとアリシアお姉ちゃん。 ハラオウンのお家のリンディ母さんとクロノお兄ちゃんたち。プレシア母さんが私に命をくれて、 リンディ母さんが今も私を育ててくれてるの」 ヴィヴィオ「う~ん?」 フェイト「うっふふふふ。ごめん、難しかったね。どっちの母さんもフェイトママにとっては母さんなんだよってこと」 ヴィヴィオ「ヴィヴィオといっしょ?」 フェイト「うん。一緒」 ヴィヴィオ「へへっ」 ティアナ「実は…失礼かとは思ったんですが。ヴァイス陸曹のこと、ちょっと調べちゃいました」 ヴァイス「んあ?」 ティアナ「数年前まで、エース級の魔道師だったって」 ヴァイス「なんだそりゃ。エースなもんかい。俺の魔力値なんざ、おまえの半分以下だっつうの」 ティアナ「それでも、アウトレンジショットの達人で、優秀な狙撃手だったって」 ヴァイス「はぁ。…昔はどうあれ、今の俺は六課のヘリパイロットだ。おまえが聞いて参考になる話なんぞねぇぞ」 ティアナ「……」 ヴァイス「っぁ。だいたいおめーは、よけいなこと考えてる場合か?ぼけっとしてっと、またミスショットで泣くぞ、バカタレが」 ティアナ「すみませんでした」 ヴァイス「昔の話さ、そうだろ?ストームレイダー」 ストームレイダー「I think so.」 なのは「内部警備の時、デバイスは持ち込めないそうだから、スバル。レイジングハートのこと、お願いしていい?」 スバル「ぇ、あ、はい!」 なのは「前線の皆で、フェイト隊長たちからも預かっておいてね」 スバル「はい!」 アナウンサー「本局や各世界の代表によるミッドチルダ地上管理局の運営に関する意見交換が目的のこの会。 今回は特に、かねてから議論が絶えない、地上防衛用の迎撃兵器、 アインヘリアルの運用についての問題が話し合われると思われます。 ヴィータ『それにしても、だ。いまいち分からねぇ。予言通りに事が起こるとして、内部のクーデターって線は薄いんだろ?』 なのは『アコース査察官が調査してくれた範囲ではね…』 ヴィータ『そうすっと、外部からのテロだ。だとしたら、目的はなんだよ』 なのは『う~ん』 ヴィータ『犯人は例のレリック集めてる連中。スカリエッティ一味だっけか?』 なのは『うん』 ヴィータ『やつらだとしたら、更に目的が分からねぇ。局を襲って何の得がある』 なのは『兵器開発者なら、自分の兵器の威力証明…かな。管理局の本部を、 壊滅させられる兵器や戦力を用意できるって証明できれば、欲しがる人はいくらでもいるだろうし』 ヴィータ『威力証明なら、他にいくらでもできる場所がある。リスクが高すぎるだろ』 なのは『…だよね』 ヴィータ『どうも読めねぇ』 なのは『まぁ、あんまり考えてもしょうがないよ。…信頼できる上司が命令をくれる。私たちは、その通りに動こう』 ヴィータ『そうだな』 ウーノ「楽しそうですね」 スカリ「ああ…楽しいさ。この手で世界の歴史を変える瞬間に、研究者として、技術者として、 心が沸き立つじゃあないか。そうだろ?ウーノ。「我々のスポンサー氏にとくと見せてやろう。 我らの思いと、研究と開発の成果をな。さぁ、始めよう!」 ウーノ「はい」 レジアス「会の中止はせんぞ。迅速に賊を捕らえよ」 局員「はっ!」 レジアス「地上本部の防衛は鉄壁だ。進入できるものなどおらん」 クアットロ「別に~。中まで進入する必要はな~いもん。囲んで無力化してしまえば」 はやて「閉じ込められたか!」 シグナム「AMF濃度が高い。魔力が結合できなくなっています」 はやて「通信も通らへん。……やられた!」 シャーリー「外からの攻撃はひとまず止まってますが、中の状況は不明です!」 グリフィス「……っ」 スバル「副隊長!私たちが中に入ります!なのはさんたちを、助けにいかないと!」 フォワード「うん」 ヴィータ「……っ」 ヴィータ「リイン!ユニゾン、行くぞ!」 リイン「はいです!」 なのは「会議室や非常口へ道は、完全に隔壁ロックされてるね。中とも連絡がつかない」 フェイト「エレベーターも動かないし、外への通信も繋がらない」 なのは「とにかく、ここでじっとしてるわけにはいかない。ちょっと荒技になるけど… フェイトちゃん、付き合ってくれる?」 フェイト「当然」 フェイト「こんなの、陸士訓練校以来だけど、色んな訓練やっとくもんだね」 なのは「だね!緊急時の移動ルートはしっかり指示してある。目標合流地点は地下通路、ロータリーホール!」 フェイト「うん!」 リイン「こちら、管理局。あなたの飛行許可と個人識別票が確認できません」 アギト「ん?この声…」 リイン「ただちに停止してください。それ以上進めば、迎撃に入ります!」 リイン「やっぱり!融合型!」 ヴィータ「あたしたちと同じか…。管理局機動六課!スターズ分隊副隊長!ヴィータだ!」 ゼスト「……ゼスト」 ウェンディ「ノーヴェ。作業内容忘れてないっすか?」 ノーヴェ「うるせぇよ。忘れてねぇ」 ウェンディ「捕獲対象三名。全部生かしたまま持って帰るんすよ?」 ノーヴェ「旧式とはいえ、タイプゼロがこれくらいで潰れるかよ」 スバル「戦闘…機人…」 ルーテシア「こっちはもういいね。次にいくよ」 ウーノ「はい、お嬢様。未確認のレリックと聖王の器が保管されていると思われる場所」 ルーテシア「機動六課」 次回予告 スバル「守らなきゃいけなかったもの」 キャロ「壊されてゆくもの。消えてしまうもの。次回、魔法少女リリカルなのはStrikerS第17話」 スバル「その日、機動六課(後編)」 スバル・キャロ「Take off!」
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魔法少女リリカルなのはStrikerS 第22話【Pain to Pain】 はやて「ミッドチルダの空に舞い上がった巨大船、聖王のゆりかご。 軌道上までの上昇を許せばミッド地上の全てが人質。訪れたのは未曽有の危機。 六課メンバーも総員出動。スカリエッティのアジトへと向かったフェイト隊長。 地上での戦闘機人の対応に向かうフォワード隊。ゆりかご内部へと突入したスターズの隊長二名。 タイムリミットは、後二時間と、少し」 ディエチ「この作戦、あまり気が進まない」 クアットロ「あ~ら?どうして~?」 ディエチ「こんな小さな子供を使って、こんな大きな船を動かして、そこまでしないといけないことなのかな? 技術者の復讐とかそんなのって」 クアットロ「あ~あれ。あんなのドクターの口先三寸。ただのデタラメよ?」 ディエチ「そうなの?」 クアットロ「ドクターの目標は初めから一つだけ。生命操作技術の完全なる完成。そして、それができる空間作り。 このゆりかごはそのための船であり、実現のための力。ま、今回の件で軽く何千人かが死ぬでしょうけど、 百年経たずに帳尻が合うわよ。ドクターの研究はぁ、人々を救える力だもの~」 ディエチ「……」 クアットロ「どうしたの?ディエチちゃん。お姉さまやドクターの言うこと、信じられなくなっちゃったぁ?」 ディエチ「そうじゃないよ。そうじゃないけど。ただ、こんなに弱くてちっちゃい命が、 それでも生きて動いてるのを見ちゃうと、この子達は別に関係ないんじゃないかって」 クアットロ「姿を見る前なら平然とトリガーをひけたのに、ねぇ?」 ディエチ「はぁ、ごめん。気の迷いだ。忘れて」 クアットロ「そぉ?」 ディエチ「命令された任務はちゃんとやる。そうしないと、地上のお姉や妹たちも面倒なことになるしね」 クアットロ『お馬鹿なディエチちゃん。あなたもチンクやセインみたいなつまんない子なのね。 うふふふふ。なんにもできない無力な命なんて、その辺の虫とおんなじじゃない。 いくら殺しても勝手に生まれてくる。それを弄んだり蹂躙したり、 籠に閉じ込めてもがいてるのを眺めるのって、こーんなに楽しいのに!ねぇ?』 ラグナ「あのね、あの時の。あの事故の後から、お兄ちゃんと私、何だか上手く話せなくなっちゃったけど。 昔みたいに戻れたらって。左目もね、傷、もう消えたでしょ?眼帯ももうしなくてよくなるって…」 ラグナ「あの!お兄ちゃんが元気になったら、私たちまた昔みたいに話せるかな!?」 ヴァイス「なんともまぁ、情けない話でね。てめぇの失敗から逃げて、責任から逃げて、未だに向き合えてねぇから、 またしくじって、この様だ。何にもふっきれてねぇから、おれぁまだラグナの目をまとも見れねぇ。 あいつを、ストームレイダーを手にとれねぇっ」 ザフィーラ「どう生きるかどう戦うか、選ぶのはおまえだ。おまえが目を覚ますまで、 見守ってやってくれとアルトたちに頼まれていたが、その役目ももう済んだ」 ヴァイス「旦那!あんた、そんな身体でどこへ?」 ザフィーラ「やらねばならぬことがある」 ルーテシア「ドクターは私の探し物、レリックの11番…それを探す手伝いをしてくれる。 だから、ドクターのお願いを聞いてあげる」 キャロ「そんな、そんなことのために」 ルーテシア「そんなこと。あなたにとってはそんなことでも、私にとっては大事なこと」 キャロ「違う違う!探し物のことじゃなくて」 ルーテシア「ゼストももうすぐいなくなっちゃう。アギトもきっと、どこかへ行っちゃう。 でも、このお祭が終わればドクターやウーノたち皆で11番を探してくれる。 そしたら母さんが帰ってくる。そしたら私は、不幸じゃなくなるかもしれない」 キャロ「違う!それ違うよ!」 ルーテシア「あなたと話すの、嫌い」 キャロ「違うんだよ。幸せになりたいなら、自分がどんなに不幸で悲しくても、 人を傷つけたり不幸にしたりしちゃ駄目だよ!そんなことしたら、欲しいものも幸せも、 何も見つからなくなっちゃうよ。 あたし!アルザスの竜召喚師!管理局の機動六課の魔道師!キャロ・ル・ルシエ!」 エリオ「同じく、エリオ・モンディアルと飛竜フリードリヒ!」 キャロ「話を聞かせて!レリック探しも!あなたのお母さん探しも!あたし達が、機動六課の皆が手伝うから! あなたの名前は…」 クアットロ「戦いの最中、敵の言うことに耳を貸しちゃいけません。邪魔なものが出てきたらぶっち殺してまかり通る。 それがあたしたちの力の使い道。ルーお嬢様にはこの後、市街地ライフライン停止ですとか、 防衛拠点のぶっ潰しですとか、色々お願いしたいお仕事もありますし~」 ルーテシア「クアットロ、でも、」 クアットロ「あ~、迷っちゃってますね~。無理もないです。純粋無垢なルーテシアお嬢様にそこのは毒なんですね。 ルーお嬢様が迷ったりしないようにしてあげま~す。ドクターが仕込んでくれたコンシュテレーション・コンソール で誰の言うことも聞く耳を持たない無敵のハートをプレゼント!」 フェイト『AMFが重い。早くこの二人を倒して先に進まなきゃいけないのに。 だけど、ソニックもライオットも使えない。あれを使ったら、もう後がなくなる。 スカリエッティまでたどり着けなくなったら最悪だし、逮捕できても他のみんなの救援や援護に回れなくなる』 スカリエッティ「いやぁ~、ごきげんよう。フェイト・テスタロッサ執務官」 フェイト「スカリエッティ!」 スカリエッティ「私の作品と戦っているFの遺産と竜召喚師、聞こえてるかい?」 エリオ・キャロ「!」 スカリエッティ「我々の楽しい祭の序章はいまやクライマックスだ」 フェイト「なにが、何が楽しい祭だ!今も地上を混乱させてる重犯罪者が」 スカリエッティ「重犯罪?人造魔道師や戦闘機人計画のことかい?それとも、私がその根幹を設計し、 君の母君プレシア・テスタロッサが完成させたプロジャクトFのことかい?」 フェイト「全部だ」 スカリエッティ「いつの世も革新的な人間は虐げられるものだよね」 フェイト「そんな傲慢で、人の命や運命を弄んで」 スカリエッティ「貴重な材料を無差別に破壊したり、必要もなく殺したりはしていないさ。 尊い実験材料に変えてあげたのだよ。価値のない、無駄な命をね」 スカリエッティ「普段は冷静かつ温厚でも、怒りと悲しみにはすぐに我を見失う。君のその性格は、まさに母親ゆずりだよ。 フェイト・テスタロッサ」 ゼスト「シグナムと言ったか、あれは良い騎士だな」 アギト「え?」 ゼスト「あの剣才に炎熱能力。おまえが言っていた理想のロードにちょうど適合するな」 アギト「な、なんだよそれ!」 ゼスト「あの太刀筋は紛れもなく真正の古きベルカの騎士。おまえと同じように、どこかで保存されて眠ってでもいたか」 アギト「違うよ!なんでそんなやつが管理局にいんだよ!」 ゼスト「魔力光の色までおまえと適合する。だとするなら、あるいは」 アギト「やめてくれよ!敵だぞあいつは!頼むよ、あたしのことなんて考えないでさ、自分のために全力で頑張ってよ」 ゼスト「ああ」 シャッハ「遺伝子データの照合でヴィヴィオの元となった人物の出身年代が判明しました。 約三百年前、聖王時代の、古代のベルカの人物です。ヴィヴィオのママは、その当時の人物でしょうから」 なのは「もう、この世にはいないってことですね。 ただ、ヴィヴィオはママって言葉を自分に特別優しくしてくれる人のことだと思ってるみたいですし」 シャッハ「でも、本当に良く懐かれています。このままご自分の娘さんに?」 なのは「受け入れ先は探してます。あの子を必要としてくれて、受け入れてくれる…温かい家庭を」 シャッハ「あの子は嫌がりますでしょうに」 なのは「幸せにしてあげられる自信がありません」 シャッハ「どうして?」 なのは「私は、いつも自分のことばっかりで、優しい母親になれる資格も、たぶん、ありません。 それになにより、私は空の人間ですから」 シャッハ「縁起でもない!」 なのは「可能性の話です。一度は落ちてますしね」 シャッハ「ですが」 ヴィヴィオ「ママ」 なのは「ん?ヴィヴィオ、どうしたの?」 ヴィヴィオ「ママ、しょんぼりしてたから」 なのは「あはは、ほんと?」 ヴィヴィオ「うん。ママ、いい子」 なのは「うん。ヴィヴィオは優しいね。平気だよ。ヴィヴィオが元気で笑顔でいてくれたら、 なのはママもいつだって笑顔で元気だから」 なのは「いちいち相手してられない」 ディエチ「駄目だクアットロ。手がつけられない」 クアットロ「まぁ。予想の範疇よ。あの人の終幕はここ、玉座の間だから。どこも思ったよりは粘ってるけど、 ま、時間の問題ね。私たちはゆっくり、見てればいいわ」 次回予告 ティアナ「逃げることのできない、自分だけの戦い」 スバル「自分が憧れた、本当に欲しかった強さ」 ティアナ「勝利を掴むのは、いつだって踏む出す勇気」 スバル「次回、魔法少女リリカルなのはStrikerS第23話」 ティアナ「Stars Strike」 スバル「思いを込めて」 スバティ「Take off! 」
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オリヴィエ「クラウス、今まで本当にありがとう」「だけど私は行きます」 クラウス「待ってくださいオリヴィエ!勝負はまだ……!」 オリヴィエ「あなたはどうか良き王として国民とともに生きてください」「この大地がもう戦で枯れぬよう」 「青空と綺麗な花をいつでも見られるような、そんな国を――」 クラウス「待ってください!まだです!!ゆりかごには僕が――!」「オリヴィエ!!僕は――!!」 アインハルト『いつもの夢』『一番悲しい覇王(わたし)の記憶』 区民公園 AM6 08 ノーヴェ「アインハルトのことちゃんと説明しなくて悪かったな」 ヴィヴィオ「ううん」「ノーヴェにも何か考えがあったんでしょ?」 ノーヴェ「あいつさ、お前と同じなんだよ」「旧ベルカ王家の王族――「覇王イングヴァルト」の純血統」 ヴィヴィオ「―――そうなんだ」 ノーヴェ「あいつもいろいろ迷ってんだ。自分の血統とか王としての記憶とか」 「でもな、救ってやってくれとかそーゆーんでもねーんだよ。まして聖王や覇王がどうこうじゃなくて」 ヴィヴィオ「わかるよ、大丈夫」「でも、自分の生まれとか、何百年も前の過去の事とか、どんな気持ちで過ごしてきたのとか」 「伝えあうのって難しいから思い切りぶつかってみるだけ」「仲良くなれたら教会の庭にも案内したいし」 ノーヴェ「ああ、あそこか…いいかもな」「悪いな、お前には迷惑かけてばっかりで」 ヴィヴィオ「迷惑なんかじゃないよ!友達として信頼してくれてるもの」 「指導者(コーチ)として教え子(わたし)に期待してくれるのも、どっちもすごく嬉しいもん」 「だから頑張る!」 まっすぐな瞳で―― Memory;07☆「はじめまして」 アラル港湾埠頭 13 20 廃棄倉庫区画 試合時間 10分前 アインアハルト「お待たせしました」「アインハルト・ストラトス参りました」 ヴィヴィオ「来ていただいてありがとうございます、アインハルトさん」 ノーヴェ「ここな、救助隊の訓練でも使わせてもらってる場所なんだ」 「廃倉庫だし、許可も取ってあるから安心して全力出していいぞ」 ヴィヴィオ「うん、最初から全力で行きます」「セイクリッド・ハート、セットアップ!」 アインハルト「――武装形態」 ノーヴェ「今回も魔法はナシの格闘オンリー5分間1本勝負」 リオ「アインハルトさんもおとなモード!?」 ノーヴェ「それじゃあ試合――開始ッ!!」 アインハルト『きれいな構え……油断も甘さもない』「いい師匠や仲間に囲まれて、この子はきっと格闘技を楽しんでいる」 『私はきっと何もかもが違うし、覇王(わたし)の拳(いたみ)を向けていい相手じゃない』 ヴィヴィオ『すごい威圧感』『いったいどれくらい、どんなふうに鍛えてきたんだろう。勝てるなんて思わない』 『だけどだからこそ一撃ずつで伝えなきゃ』『「このあいだはごめんなさい」と――』 『私の全力。私の格闘戦技(ストライクアーツ)!』 アインハルト『この子は――』 ヴィヴィオ「~~~ッッ!!」 「やった!?」 ヴィヴィオ「はぁぁあっ!」 アインハルト『この子はどうして』 ヴィヴィオ「~~ッ!!」 アインハルト『こんなに一生懸命に――?』『師匠が組んだ試合だから?』『友達が見てるから?』 ヴィヴィオ『大好きで大切で』『守りたい人がいる』『小さなわたしに強さと勇気を教えてくれた』 『世界中の誰より幸せにしてくれた』『強くなるって約束した』「あああっ!!」『強くなるんだ』『どこまでだって!!』 煽り【覇王断空拳】 ノーヴェ「―― 一本!」「そこまで!」 オットー・ディード「陛下!」 リオ・コロナ「ヴィヴィオ!!」 ノーヴェ「ヴィヴィオ、大丈夫か?」 ディード「怪我はないようです…大丈夫」 ディエチ「アインハルトが気をつけてくれたんだよね、防護(フィールド)を抜かないように」 ウェンディ「ありがとっス、アインハルト」 リオ・コロナ「ありがとうございます」 アインハルト「ああ、いえ…」「……!?」 ティアナ「あらら」 アインハルト「あ、すみません……あれ!?」 ティアナ「ああ、いいのよ、大丈夫」 ノーヴェ「ラストに一発カウンターがかすってたろ、時間差で効いてきたか」 アインハルト「だ、大丈夫……大丈夫、です」 スバル「よっと!」 ノーヴェ「いいからじっとしてろよ」 ティアナ「そのまま、ね」 アインハルト「……はい」 ノーヴェ「断空拳はさっきのが本式か?」 アインハルト「足先から練り上げた力を拳足から打ち出す技法そのものが「断空」です」 「私はまだ拳での直打と打ち下ろしでしか撃てません」 ノーヴェ「なるほどな」「――でヴィヴィオはどうだった?」 アインハルト「彼女には謝らないといけません」「先週は失礼な事を言ってしまいました。――訂正しますと」 ノーヴェ「そうしてやってくれ、きっと喜ぶ」 アインハルト『彼女は私が会いたかった聖王女じゃない』『だけど私はこの子とまた戦えたらと思ってる』 「はじめまして……ヴィヴィオさん」「アインハルト・ストラトスです」 新暦79年春 ノーヴェ「それ、起きてるときに言ってやれよ」 アインハルト「……恥ずかしいので嫌です」「どこかゆっくり休める場所に運んであげましょう。私が背負います」 リオ・コロナ」はい!」 高町ヴィヴィオとアインハルト・ストラトスはこうして出逢った これが彼女たちの鮮烈(ヴィヴィッド)な物語の始まりの始まり 魔法少女リリカルなのはViVid始ります――
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高町なのは フェイト・テスタロッサ 八神はやて ユーノ・スクライア アルフ クロノ・ハラオウン シグナム ヴィータ シャマル ザフィーラ 仮面の戦士 闇の書の意志 高町なのは ディバインシューター(漫画版ReportⅠ) ディバインバスター(漫画版ReportⅠ) スターライトブレイカー+(漫画版ReportⅠ) プロテクション(第1話) リアクターパージ(第1話) アクセルフィン(第5話) プロテクション・パワード(第5話) アクセルシューター(第5話) ディバインバスター・エクステンション(第7話) ラウンドシールド(第10話) ワイドエリアプロテクション(第10話) エクセリオンバスターA.C.S(第11話) バレルショット(第11話) エクセリオンバスター(第11話) エクセリオンバスター・フォースバースト(第12話) スターライトブレイカーex(第12話) フェイト・テスタロッサ サンダーフォール(漫画版ReportⅡ) フォトンランサー(漫画版ReportⅡ) サンダースマッシャー(漫画版ReportⅡ) アークセイバー(第2話) ディフェンサー(第2話) プラズマランサー(第5話) ブリッツラッシュ(第5話) ハーケンスラッシュ(第5話) サンダーブレイド(第7話) ハーケンセイバー(第7話) プラズマスマッシャー(第7話) ディフェンサー・プラス(第10話) ジャケットパージ(第10話) ソニックムーブ(第10話) スプライトザンバー(第11話) ジェットザンバー(第12話) プラズマザンバーブレイカー(第12話) 八神はやて ミストルティン(第12話) ラグナロク(第12話) ユーノ・スクライア フィジカルヒール(第2話) ラウンドガーダー・エクステンド(第2話) ラウンドシールド(第2話) トランスポーター・ハイ(第2話) スフィアプロテクション(第5話) ストラグルバインド(第12話) アルフ バリアブレイク(第2話) リングバインド(第2話) サークルプロテクション(第5話) チェーンバインド(第12話) クロノ・ハラオウン スティンガーブレイド・エクスキューションシフト(第4話) ストラグルバインド(第10話) エターナルコフィン(第12話) シグナム 紫電一閃(第2話) パンツァーガイスト(第2話) 陣風(第5話) シュランゲバイセン(第5話) シュランゲバイセン・アングリフ(第7話) 飛竜一閃(第7話) シュツルムファルケン(第12話) ヴィータ 封鎖領域(第1話) デートリヒ・シュラーク(第1話) シュワルベフリーゲン(第2話) ラケーテンハンマー(第1話) パンツァーヒンダネス(第2話) フェアーデ(第2話) アイゼンゲホイル(第7話) フランメ・シュラーク(第9話) ギガントシュラーク(第12話) シャマル 旅の鏡(第2話) 静かなる癒し(第12話) ザフィーラ 鋼の軛(第12話) 仮面の戦士 ロングレンジバインド(第7話) フープバインド(第9話) ミラージュハイド(第9話) ホイールプロテクション(第9話) クリスタルケージ(第9話) 闇の書の意志 デアボリックエミッション(第9話) 封鎖領域(第10話) スレイプニール(第10話) パンツァーシルト(第10話) ブラッディダガー(第10話) スターライトブレイカー(第10話) シュヴァルツェ・ヴィルクング(第11話) フォトンランサー・ジェノサイドシフト(第11話)
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次元の海の中心『ミッドチルダ』 都市型テロ『JS事件』の発生と解決からは既に四年が経過して―― 新魔法少女☆スタンバイ! 対処に当たった舞台『機動六課』もすでに解散―― そして機動六課の戦術の切り札(エースオブエース)――高町なのは一等空尉も現在はその翼をひととき休めて 育ちゆくのは新たな世代 これはかつてのエース高町なのはと なのは「ヴィヴィオ~!あさごはんだよ~」 一人娘にしてSt(ザンクト)ヒルデ魔法学院初等科4年生 ヴィヴィオ「はぁ―――いっ!」 高町ヴィヴィオの鮮烈(ヴィヴィッド)な物語 「リリカルなのは」第4期シリーズ始動! Memory;01☆「セイクリッド・ハート」 わたし 高町ヴィヴィオ ミッドチルダ在住の魔法学院初等科4年生 なのは「ヴィヴィオ 今日は卒業式だけでしょ?」 ヴィヴィオ「そだよー」(帰りにちょっと寄り道してくけど) 公務員の「ママ」と二人暮らしで なのは「今日はママもちょっと早めに帰ってこられるから ばんごはんは4年生進級のお祝いモードにしよっか?」 ヴィヴィオ「いいねー♪」 なのは「さて それじゃ」 ヴィヴィオ「うん」 なのは・ヴィヴィオ「いってきまーす」ポン! けっこう仲良し親子です たまにケンカもするけれど St(ザンクト)ヒルデ魔法学院初等科・中等科棟 「おはよー」「ごきげんよう」 コロナorリオ「ヴィヴィオ!」 リオ「ごきげんよう ヴィヴィオ」 コロナ「おはよー」 ヴィヴィオ「コロナ!リオ!」 リオ「クラス分けもう見た?」 ヴィヴィオ「見た見た!!」 コロナ「3人一緒のクラス!!」 ヴィヴィオ・コロナ・リオ「いえーい♪」ぽんっ 一般生徒「くすくす」「あら はしたない」「あらあら まあまあ」 仲良しの友達と 「選択授業で応用魔導学を選択した皆さんはこれから拾行も難しくなってくると思いますが… しっかり学んでおけば将来きっと役に立ちますからね」 結構ハイレベルだけど楽しい授業 コロナ「は――終わった終わったー」 リオ「寄り道してく?」 ヴィヴィオ「もちろーん」 コロナ「また図書館よってこーよ!借りたい本あるし」 ヴィヴィオ「あ でもその前に教室で記念写真撮りたいな お世話になってる皆さんに送りたいんだ」 「みなさんのおかげでヴィヴィオは今日も元気ですよ……って」 ヴィヴィオ「あ メール返ってきたー」 リオ「そういえばヴィヴィオって自分専用のデバイス持ってないんだよね それ フツーの通信端末でしょ?」 ヴィヴィオ「そーなんだよー うち ママとその愛機(レイジングハート)がけっこー厳しくって」 なのは「基礎を勉強し終えるまでは自分専用のデバイスとかいりません」 レイジングハート「I act as a sabstitute till then(それまでは私が代役を)」 ヴィヴィオ「だって」 リオ「そーかー」 ヴィヴィオ「リオはいーなー自分用のインテリ型で」 リオ「あははー」 リオのインテリデバイス「I m sorry(すみません)」 ヴィヴィオ「あ…ちょうどママからのメールだ」 コロナorリオ「なにかご用事とか?」 ヴィヴィオ「あーへいきへいき、早めに帰ってくるとちょっと嬉しいコトがあるかもよ…だって」 コロナorリオ「そっか」「じゃ借りる本決めちゃお!」 ヴィヴィオ「うん!」 実は私はその昔 生まれ方関係でちょっといろいろあったりした なのはママとも血の繋がった親子ではないし 今は仲良しのみんなとも ほんの数年前には本当に 本当にいろいろなことがあった だけど 助けてくれたいろんな人たち わたしがわたしのまま タカマチヴィヴィオとして生きることを 許してくれた人たちのおかげで わたしは今 なんだかすっごく幸せだったりします フェイト「おかえりーヴィヴィオ」 ヴィヴィオ「あれ?フェイトママ!?」 フェイト「うん(ハートマーク)」 ヴィヴィオ「バルディッシュも」 バルディッシュ「Hello lady」 フェイトママ「フェイトママ 船の整備で明日の午後までお休みなんだ だからヴィヴィオのお祝いしようかなって」 ヴィヴィオ「そっか…ありがとフェイトママ」 フェイト「お茶煎れるから着替えてくるといいよ」 フェイトママはなのはママの大親友 9歳のころからだって 私がなのはママと親子になる時後見人になってくれて その時なんだかわたしはファイトママのこともママって思っちゃったらしくて 覚えてないよ!ちっちゃい頃の事だもん 依頼ずっと わたしには二人のままがいる状態 まあちょっと変わってるけど ふたりとも私の大切なママです ヴィヴィオ「ごちそうさまー! さて!今夜も魔法の練習しとこーっと」 なのは「あー ヴィヴィオちょっと待ってー」 ヴィヴィオ「?」 なのは「ヴィヴィオももう4年生だよね」 ヴィヴィオ「そーですが」 なのは「魔法の基礎も大分できてきた だからそろそろ自分の愛機(デバイス)を持ってもいいんじゃないかって」 ヴィヴィオ「ほ…ほんとっっ!?」 フェイト「実は今日私がマリーさんから受け取ってきました」 なのは「あけてみてー」 ヴィヴィオ「うさぎ…?」 なのは「あ そのうさぎは外装というかアクセサリーね」 フェイト「中の本体は普通のクリスタルタイプだよ」 ヴィヴィオ「とっ…ととと飛んだよ!?動いたよっっ!?」 フェイト「それはおまけ機能だってマリーさんが」 ヴィヴィオ「あ…」 なのは「色々とリサーチしてヴィヴィオのデータに合わせた最新式ではあるんだけど、 中身はほとんどまっさらの状態なんだ」 「名前もまだないからつけてあげてって」 ヴィヴィオ「えへへ…実は名前も愛称ももう決まってたりして」 「そうだママ!リサーチしてくれたってことはアレできる!?アレ!!」 なのは「もちろんできるよーセットアップしてみてー」 フェイト「……?」 ヴィヴィオ「――マスター認証高町ヴィヴィオ 術式はベルカ主体のミッド混合ハイブリッド わたしの愛機(デバイス)に個体名称を登録 愛称(マスコットネーム)は『クリス』 正式名称『セイクリッドハート』 いくよクリス」 「セイクリッドハート!セ――ット・ア――――ップ」「ん…!やったぁ――!ママありがとー!」 なのは「あー、うまくいったねー」 レイジングハート「Excellent!(お見事です)」 ヴィヴィオ「フェイトママ?」 なのは「……あ」 フェイト「なのは……ヴィヴィオがヴィヴィオがぁぁ―!!なんで聖王モードに!?」 なのは「いやあの落ち着いてフェイトちゃんこれはね?」 ヴィヴィオ「ちょ…!なのはママ!なんでファイトママに説明してないのー!」 なのは「いやその…ついうっかり」 ヴィヴィオ「うっかりって―!」 陸士108隊隊舎 20 38 ノーヴェ『……連続傷害事件?』 ギンガ『ああ…まだ「事件」ではないんだけど』 ノーヴェ「どゆこと?」 ギンガ「被害者は主に格闘系の実力者 そういう人に街頭試合を申し込んで…」 ノーヴェ「フルボッコってわけ?」 ギンガ『そう』 ウェンディ「あたしそーゆーの知ってるっス!喧嘩師!ストリートファイター!」 ディエチ「ウェンディうるさい」 ギンガ「ウェンディ正解 そういう人たちの間で話題になってるんだって」 『被害届が出てこないから事件扱いではないんだけど みんなも襲われたりしないように気をつけてね』 ディエチ「そう…」 ノーヴェ「気をつける つーか来たら逆にフルボッコだ」 チンク「ふむ…これが容疑者の写真か」 ギンガ『ええ』『自称『覇王』イングヴァルト』 ウェンディ「それって」 ギンガ『そう 古代ベルカ――聖王戦争時代の王様の名前』 覇王……爆現!?
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出会いが絆が紡ぐ新たな物語―― ”リリカルなのは“シリーズ新章LIFT OFF! 人と魔導との出会いは果たして幸福であったか否か かつて世界に争いを起こしたのが巨大な魔導の力ならば 争いを止めたのも また同じ魔導の力だった 世界はいま片時の平和の中のにあり 答えは今だ出ていない シスター「はい…ミッドチルダ宛ての電信絵葉書の送信ね」 トーマ「うぃっス」 シスター「旅行中?」 トーマ「はい」 シスター「いいわね、今日はどこまで?」 トーマ「この先の鉱山遺跡で宝探しと」 Record01 「Engage(エンゲージ)」 トーマ【前略、スゥちゃんお元気ですか?俺は一昨日からルヴェラの文化保護区に入りました。 ワガママ言って許して貰ったひとり旅も残りあと3か月。 保護区内は次元間通信が不安定なのであんまり連絡できませんが】 トーマ「なースティード、到着は夜になるかな」 スティード「そうですねトーマ、食糧の準備は充分で?」 トーマ「もちろん」 トーマ【俺は元気でやってます(スティードに教わって勉強もちゃんとやってます) 約束通り旅行の間に世界を見て回って自分の答えを見つけます】 トーマ「おー!やっと見えた!」 スティード「お目当てのルヴェラ鉱山遺跡ですね」 トーマ「うん」 スティード「ですがもう夜です。野営できる場所を探しましょう」 トーマ「だな」「先客かな、今明かりが見えたような」 スティード「こんな辺鄙な場所に?」 女研究者「機材とデータの搬出は終了です。後はマテリアルですが」 男研究者「廃棄処分だ、ここに捨てていく」 女研究者「献体はともかくシュトロゼックもですか?」 男研究者「できそこない一基にいつまでも関わっておれんよ。向こうで銀十字(こいつ)の保有者を書き換えれば済む」 スティード「引っ越しにしては物騒ですね」 トーマ「関わり合って得はねーな。このままこっそり…」 リリィ『痛イよ。苦シいヨ』 トーマ「あ、つっ!!」 スティード「トーマ!?」 トーマ「いて、いてて…っ。この声念話…!?」 スティード「!?私には何も」 トーマ「あの奥…助けてって言ってる!」 スティード「トーマ、あなたまさか」 トーマ「助けてって言ってる」 スティード「――ですよね。ただ、あなたがケガをすると私も彼女に怒られますので」 トーマ「オーライ相棒(バディ)うまくやるさ」 トーマ「うお…ッ!ここ研究施設…?」 スティード「それもだいぶヤバイ方向の」 リリィ『痛い、よ』 トーマ「痛いのすぐに止めてあげるから」「――解け」「!?あッ!づ…っっ!」 男研究者「侵入者!?」 女研究者「何者かがシュトロゼック-4thに接触!それにこれはリアクトの反応!?」 リリィ『だめ、痛いよ、怖いよ、寂しいよ、来ちゃだめ』 トーマ「大丈夫…泣かないで。俺がいますぐ助けるから」「!!」 「てて…っ、大丈夫ッ!? !!!全裸!?き…!着るもの!スティードなんか服っ!!」 スティード「それらしきものならここに」 男研究者「失態だ。安置室を熱焼却処分!シュトロゼックと侵入者ごとだ!!」 機械音声「警告、警告。感染災害の危険発生。これより熱焼却処理を行ないます。 トーマ「しょ、焼却ッ!?」 スティード「困りましたね、暑いのは苦手です」 機械音声「近隣ブロックの職員は至急避難を」 トーマ「手伝えスティード!」 スティード「オーライトーマ」 機械音声「カウント6」 スティード「Protection」 トーマ「あの、いきなり飛びこんできてこんなことになっちゃって本当にゴメン」 機械音声「5」 トーマ「でも大丈夫。きっと助けるから」 機械音声「4」「3」「2」「1」 リリィ『誓約(エンゲージ)』 機械音声「0」 男研究者「やったか!?」 機械音声「プラズマアーク正常作動!」 男研究者「いかなる防御をしようと人間が生存することなど――生きている。 あれが完成したのなら!金属が沸騰する温度の中でも活動しうるッ!!そういうものを! 我々は!造り出そうとしていた!!」 ディバイダー966「E-C DividerCode-966」「StartUp」 トーマ「――ディバイド、ゼロ」ドゴッ ズドン スティード「トーマ、トーマ!」 トーマ「んあ、え、あれッ!?」 スティード「大丈夫ですかトーマ。それになんですか?そのイカした格好は?」 トーマ「うおお!なんじゃこりゃあ―!!」「あ」「おお!」「――あれ、なんだこの腕輪」 「ああごめん。大丈夫?」「俺、トーマ・アヴェニール。名前聞いても?} リリィ「リリィ、です。リリィ・シュトロゼック」 トーマ「リリィ。いいね、かわいい名前だ」「と、とりあえず安全な場所まで出よう!スティード周辺チェック!」 スティード「オーライ、トーマ」 同時刻 第12管理世界フェディキアStワレリー港 シャーリー「お疲れ様です。フェイトさん、ティアナ執務官。押収物には該当しそうな品ありませんでした」 フェイト「そう、銀十字もディバイダーもここじゃなかったか」 ティアナ「「エクリプス」の感染者を出すわけにはいきません」 フェイト「うん。もしも感染者が出たのなら、なんとしても捕獲しないと」 To be conntinued Record02 「Lily-Strosek(リリィ・シュトロゼック)」
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ここは地球。緑豊かな美しい太陽系の第三惑星である。 いたって平和、そんな表現が当てはまる静かな惑星 この地球のとある街、海鳴市。ここに二人の9歳の少年と少女がいた。 その少女はごく普通の優しく無邪気な少女であった。だが、 ある日少女は1匹の不思議なフェレットと運命的な出会いをした。 そして少女は魔法という不思議な力の存在を知り、その運命を大きく変えていく。 複数の世界をも巻き込む壮絶な戦いが始まり、 そして後に親友となる金髪の少女とも数奇な出会いを果たす。 だが今はそのことを彼女は知らない。 そんな一人の少女の名は 高町なのは そしてもう一人の少年 その少年は少し変わっていて、今でも光の巨人の存在を信じ宇宙に憧れる少年であった。 そしてある日、少年は月食のあるという日の夜に公園で寝泊りをしたのだが、 その次の朝に森の中で弱っている光の巨人と――本当に――出合った。 少年はその巨人を助けた 巨人はお礼にと少年と共に空を飛んだ。そして去り際に少年に一つの贈り物をした。 それは真の勇者にのみ与えられるという美しい、"輝石"であった。 そして少年は少女と共に後にこの地球の危機を救うことになる。 だがこの少年もまた、このことをまだこの時は知らない。 そしてこの少年の名は 春野ムサシ そして地球には大魔導師の魔の手と、宇宙からの来訪者の移住を目的とした来訪、 さらには禁断の魔導書の覚醒など次々と大きな危機が訪れようとしていた…。 ウルトラマンコスモス&魔法少女リリカルなのは THE FIRST CONTACT編始まります 目次へ 次へ